ヤシ科に属するシュロ(棕櫚)は、南国にあるようなイメージがありますが、ヤシの種類の中でも寒さに強いため、日本でも広い地域でお家の庭木として愛されています。
しかし、こまめなお手入れをせず放っておくと、樹高が高くなり自分で管理できなくなる場合があります。
大きく生長したシュロの木は邪魔になっても簡単には撤去できません。
2通りの伐採方法を確認して、ご自宅の状態に合う方法で撤去しましょう。
なお、伐採作業は簡単なものではなく、庭木が大きければ大きいほど周囲への影響などを考慮する必要があり重労働です。
自分で行うのが難しいと判断した場合は、お庭110番にご相談いただき伐採業者に依頼しましょう。
シュロ伐採の方法! ~伐採する十分なスペースがある場合編~
シュロはまっすぐと空に向かって伸びていき、やがて15メートルほどの高さに成長することもあります。葉や花がつく上部が重たくなるため、台風などによって倒れてしまうこともしばしば。
そんなシュロは、周りに十分なスペースがあるかないかで伐採方法が変わります。まずは広いスペースがある場合の伐採方法を見ていきましょう。
シュロの伐採で必要なのは斧!チェンソーの利用は危険?
素早く効率的に樹木を伐採するときはチェンソーが使われることが多いのですが、シュロ伐採に関しては別です。シュロは斧を使って切り倒すのがおすすめです。なぜでしょうか?
斧が最適だといわれる理由は、シュロの幹の硬さにあります。シュロの幹は毛のような繊維でおおわれていますが、繊維の奥には強靭な幹が隠れています。
この硬い幹はノコギリの刃では太刀打ちできません。電気の力を備えたチェンソーならシュロにも太刀打ち出るかと思われがちですが、細かい刃がついているチェンソーに繊維が絡まってしまうため、チェンソーをうまく動かすことができないのです。
しかし、斧を打ちつづける方法なら繊維も切ることができ、邪魔されることがありません。根気と労力が必要な作業ではありますが、チェンソーを使うよりも安全かつ効率的に切り倒すことができます。
斧を使ったシュロの伐採と処分の方法
シュロが倒れても問題がないほどスペースが十分にあるときは、狭いときほどの難しさはありません。シュロの伐採方法を見ていきましょう。
【シュロ伐採の手順】
① 安全に作業できるよう、上下長袖の服装に着替える
② 切り倒す方向を決める
③ 倒す方向とは反対の面を中心に、幹に穴をあけるように斧を打ち続ける
④ 伐採した木から毛をはぐ
⑤ チェーンソーなどで短くし、ゴミとして処分する
このように、伐採の部分だけを見れば、斧で幹にダメージを与えていくだけなので単純な作業といえます。その反面、斧を幾度も幾度も幹に打ちつけるには相当な忍耐力と体力が必要です。
また、伐採作業が終わった後にも長い木を細かく切り分ける作業があり、すべての手順を自分一人で終わらせるのはなかなか難しいといえます。
広いスペースがあるとはいえ、高さのあるシュロの木を倒すときは方向を決めておくことが大切です。その方向に人や動物が通らないように気をつけて作業を開始します。
あえて枯らすという選択も…まずは業者にご相談ください
シュロを処分する方法として伐採の流れをご紹介しましたが、じつは剪定してからあえて枯らすという処分方法もあります。枯らす前提で剪定をするときは、上の方に生えていた葉や枝を全て切り落とします。枯れたシュロは毛の強度も弱まるので、処分がしやすくなるのです。
スペースがある場合はさまざまな選択肢があります。「倒れそうなシュロはどう処分したらいいのだろう…」こう疑問に思ったときは、まずは業者に相談してみましょう。剪定・伐採のプロなら、状況に応じて一番よい方法で問題を解決してくれます。
業者探しが心配な方はお庭110番にお任せください。
シュロの木の処分方法に迷っている方でも問題なく相談できるよう剪定や伐採など、幅広い作業に対応できる業者をご紹介します。
シュロ伐採の方法! ~伐採するスペースが限られている場合編~
シュロの木の周りに空間が広がっている場合には先ほどのような伐採方法が効率的ですが、お庭の大きさによっては十分なスペースがない場合もあるでしょう。周辺に住居がある場合などは、木をなぎ倒す伐採はできません。
そんなときは、狭い空間を上手に利用して伐採する必要があります。狭い分、周りに危害が加わらないよう高所での作業や切り倒す方向には細心の注意をはらわなければなりません。狭い場所での伐採方法と注意点をご紹介します。
狭いスペースでシュロを伐採する方法
シュロは成長する前であれば小ぶりで小さいです。そのため、10メートル近い高さになるとは思わずに、住宅のすぐ横のお庭や道路わきに植えてしまうことがあります。シュロが植えられている場所が狭い場合は、高さを上手に利用して伐採をしていきましょう。
【シュロ伐採の手順】
① 梯子を木に立てかけ、梯子の上の部分はロープでくくる
② 梯子にのぼり、葉・枝を剪定する
③ 上から50~60㎝ごとの長さにチェンソーで切り分けながら短くする
④ 切り倒せる高さまで短くなったら、根本近くの場所で切り落とす
⑤ 切り落とした木を小さく切り分け、ゴミとして処分する
スペースがない場合、上から下へと少しずつ切り落とし樹高を低くしていくことがコツになります。葉が生えている部分は繊維が少ないため、チェンソーを使うことが可能です。業者に依頼すると、梯子よりも安全なクレーンでの伐採をおこなう場合もあります。
シュロ伐採ではここに注意!
シュロの木を伐採するときに気をつけたいのはこの3つです。
シュロの毛をめくってから作業する
先ほどもご説明したように、幹には毛がびっしりと生えており、チェンソーを使うと絡まってしまいます。チェンソーが壊れる可能性があるだけでなく、上手に動かせないとケガの恐れもでてきます。チェンソーを使うときは、鉈などを使って必ず毛をめくるようにします。
高所での作業になるので注意をはらって作業する
シュロは樹高が高いので、作業には危険が伴います。木に括りつけた安全帯を腰にしっかりとつけ、作業中に落ちてしまうことがないように十分に気をつけながら作業します。
幹の下の方が細いため、倒れる向きに気をつける
シュロの木は上に行けば行くほど幹が太く重量も重くなり、下の方は幹が細いという特徴があります。倒す方向があいまいだったり倒したい方向に倒せなかったりすると、住宅やほかの庭木に倒れ掛かる、電線に引っかかってしまうなど危険があります。決めた方向に倒す技術も大切だといえます。
限られたスペースでのシュロ伐採は、熟練の技が必要
伐採に使える場所が限られているときは、少しずつ木を短くしながら作業を進めますが、梯子にのぼり、足場が危ういなかで作業しなければいけないこともあり、慣れていない人にとってはとても困難です。倒す方向や道具の使い方、そして伐採の手順も間違えると身に危険が及ぶ可能性があります。
危ないシュロの伐採は、業者におまかせするのが無難です。業者は狭い場所でも安全に伐採するノウハウを持っていて、それを実行するだけの技量もあるので安心です。
業者によってはクレーンを使うこともあり、より安全な作業が可能です。
道具の使い方に慣れていない方、伐採を経験したことがない方はとくに、業者におまかせすることを前向きに考えてみてください。
施工費が心配な方は、あらかじめ予算を決めたうえお庭110番にご相談いたければ問題ありません。
納得のいく金額で対応できる業者が見つかるようお手伝いいたします。
シュロの伐採を依頼したときの料金は?伐採後のシュロは有効活用できるかも
危険で技術が求められるシュロの伐採は業者に頼みたいところですが、気になるのはその費用ではないでしょうか?シュロの伐採にかかる料金は業者によってばらつきがあるものの、いくつかの点を見てみると、費用が高くなりそうなのか、案外安く済みそうなのかを判断することができます。
また、せっかく伐採した木を捨ててしまうともったいないと考える方もいらっしゃることと思います。じつはシュロの繊維はとても優良な素材で、さまざまな便利品に姿を変えて活用することができます。 ここでは気になる伐採費用と、シュロの木の活用方法をご紹介します。
シュロの伐採でかかる費用と内訳
シュロ伐採を業者にまかせるときは、さまざまな費用がかかります。具体的な費用の内訳としては、
・作業費:実際の伐採作業に対して支払う費用
・処分費:切り倒したシュロを処分してもらうための費用
・出張費:業者が伐採先まで出向く距離によって発生する費用
などがあります。また、シュロの高さや本数、幹の太さ、周りの環境による難易度によって費用が左右されることも多いです。電柱やご近所の家など、作業に障害になるものがある場合は費用が高くなる恐れがあります。
そのほかにも、場合によってはクレーンなどの重機の使用費などが必要になることもあるので、さまざまな面を考慮して費用を計算する必要があるといえます。とはいっても、業者によって費用設定の仕方が違います。比較することを大事にしましょう。
シュロを伐採した後の使い道は?さまざまな利用例
伐採をした後に有効活用することが可能なのは、シュロの特徴であり魅力です。
たとえば、幹を覆う毛は束ねて整えることで高級なたわしやほうきに生まれ変わります。シュロのたわしは程よい硬さがあり、体のマッサージに活用すれば、肩こりや冷えなどのお悩みが解決できることもあります。毛を編んでいくと、丈夫なロープを作ることもできます。
木の幹の部分も役立ちます。固く頑丈だという特徴を活かし、お寺で鐘をたたく棒として使用されることもあります。花や果実は高血圧など病気のための治療薬として、そして木の根や川は止血するための薬としても用いられてきました。
このようなあらゆる方法で、伐採した後も活用することができる木、それがシュロなのです。
シュロの伐採を検討されている方は、相談と見積もりからはじめてみませんか?
シュロは伐採してしまったあとでもアレンジを加えることで楽しむことができる木です。倒れてきそうで怖い、近隣に邪魔になっている、と感じるシュロの木は、これを機に思い切って伐採し、有効活用してみてはいかがでしょうか?
伐採を依頼するときには費用が気になりますが、納得がいく費用で作業をしてもらうには、見積もりが大切です。先ほどご紹介したようにシュロの伐採にかかる費用にはたくさんの内訳があり、業者によって費用設定の方法が違うので、複数の業者に見積もりを依頼して比較するとよいでしょう。
お庭110番では、無料で見積もりを依頼していただけます。お見積り後のキャンセルも可能なので、「依頼にはまだ踏み切っていないけれど費用がどのくらいなのか知りたい」という方にも安心してご利用いただけます。ぜひ一度お見積りをご利用ください!