「芝生の雑草取りが面倒くさい…」
「抜いても抜いても生えてきて嫌になってきた…」
「子どもやペットがいるから除草剤を使うのが心配…」
このような悩みや不安を解決する記事です。
雑草は取っても取っても、また生えてくるので嫌になりますよね。
除草剤を使えば楽に除草ができそうでも、安全面で不安を感じる方も少なくありません。
そこで今回は、安全かつ手軽に雑草を除草する方法について解説します。
本記事を読むことでわかることは下記のとおりです。
- 除草剤を安全に使う方法
- 雑草の種類別に効果的な除草剤
- 除草剤以外で雑草を除草する手段
- 芝生の雑草を増やさない3つの対策
安全かつ手軽に雑草を除草したい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
一番楽な除草の手段は除草剤
手で雑草を抜いたり道具を使って抜くのと比較すると、時間がかからず体力も使わず、費用も数千円でおさまることが多いため、もっともおすすめの除草手段です。
弊社で実施した雑草対策のアンケートでも、一番人気があったのが除草剤でした。
雑草対策で除草剤を使用している方が約半数を占めていることからも、人気の高さがうかがえます。
しかし、除草剤を使うことに抵抗を感じる方も少なくありません。
巷では「除草剤は危険」「除草剤を使うとがんになる」と噂されているので、無理はありません。
除草剤の安全性については後述しますが、結論をいえば正しい使い方をすれば安全です。
次で、除草剤を使用する際のポイントについて解説します。
除草剤を使用する際のポイント
除草剤は正しい使用方法を守れば安全ですが、間違った使い方をすると危険です。
自分だけでなく、家族やペットにも危険が及ぶかもしれないため、注意して使用する必要があります。
ここでは、除草剤を安全に使用するうえで大切なポイントについて解説します。
正しい使用方法を理解し、ルールを守って除草作業をしましょう。
- 防護服を着て除草剤を撒く
- 除草剤を均一に撒く
- 子どもやペットのそばで除草剤を撒かない
防護服を着て除草剤を撒く
除草剤が人体に付着すると、ただれや痛みが発生するおそれがあるため、防護服を着て作業することが欠かせません。
必要な防護服は下記のとおりです。
- 長袖
- 長ズボン
- 農薬用マスク
- ゴム手袋
- 保護メガネ
「防護服なんて着なくても大丈夫でしょ」と思うかもしれませんが、風などの影響で除草剤が体に向かって飛んでくるおそれがあるため、防護服を着用して作業することをおすすめします。
万が一体に除草剤が付着した場合は、すぐに水で洗い流し、体調が悪くなるようであれば病院にいきましょう。
雨が降る前日に除草剤を撒かない
除草剤を撒いても雨が降ってしまうと、除草剤が雨で流されてしまい除草剤の効果が下がってしまうため注意が必要です。
対策としては天気予報をチェックし、雨が降りそうなら除草剤を撒くのは延期しましょう。
晴れる日が続きそうなタイミングで撒くと、除草剤の効果を最大限に引き出すことが可能です。
雨が降らないタイミングを見計らって、除草剤を撒いていきましょう。
除草剤を均一に撒く
除草剤を撒くときはムラが出ないように均一に撒きましょう。
かかっていない部分があると、また雑草が生えてしまい周囲に広がっていきます。
しかし、除草剤をそのまま使っても均一に撒くのが難しいため、除草剤散布用のアイテムを使うことをおすすめします。
粉剤なら「散粒器」液剤なら「噴霧器」を使えば、除草剤をムラなく均一に撒けるでしょう。
便利なアイテムを活用してムラなく均一に除草剤を撒き、効率よく雑草を除草していきましょう。
子どもやペットのそばで除草剤を撒かない
除草剤を撒くときは、子どもやペットに除草剤が付着しないように、家に避難させてから作業しましょう。
また、除草剤を撒いた場所で子どもやペットを芝生で遊ばせるのは危険です。
もしも、除草剤を撒いた場所に入ってしまったときは、すぐに水で洗い流し、除草剤中毒(下痢や嘔吐など)の症状が見られるようであれば、病院に連れていきましょう。
除草剤は正しく使えば安全
除草剤を使うと「がんになるんじゃないか」と不安を感じる方も少なくありません。
確かに、除草剤の主要成分であるグリホサートには、「おそらく発がん性がある」と国際がん研究機関(IARC)から認められています。
しかし、グリホサートに含まれる発がん性は「赤身肉」「65度以上の熱い飲み物を飲む」などと同等程度であるといわれています。
仮にグリホサートが危険だとすると、私たちが普段口にしているお肉や熱い食べ物(ラーメンやおでんなど)も危険だということになります。
つまり、がんになるリスクがないわけではありませんが、メーカーが公表している使用上のルールを守り、正しく使えば心配するほどではないということです。
除草剤の安全性について以下の動画で詳しく解説しているので、除草剤の使用に不安のある方はぜひ参考にしてください。
また、除草剤の使い方について詳しく知りたい方は、芝生用の除草剤の解説記事をご覧ください。
除草剤以外で除草する手段
除草剤が一番手軽に除草ができるのでおすすめですが「どうしても除草剤を使うのに抵抗がある」という方もいるでしょう。
ここでは、除草剤以外で除草する手段について紹介します。
除草剤を使うことに抵抗がある方は、ぜひ参考にしてください。
- 草とりバサミで根を抜く
- 手で抜く
草とりバサミで根を抜く
除草剤以外では、一番おすすめの除草手段です。
手で抜いてしまうと根っこが残りやすく、深く根づいている根を手で抜くのは容易ではありません。
その点、草とりバサミは深く根づいている根でも簡単に抜くことができます。
また、道具も数千円で購入できるため、除草剤より安上がりなことも大きなメリットです。
注意点としては、除草剤より体力を使ったり作業に時間がかかったりするため、炎天下の時期に頑張りすぎると熱中症にかかるおそれがあります。
そのため、炎天下の時期に作業するときは、こまめに休憩をはさみながら作業するようにしましょう。
おすすめの草とりバサミ
千吉 根こそぎ草取り(テコ付) SGJ-11:1,408円
ハサミの先端についているギザギザが雑草の根をしっかりキャッチ。
テコ付きのため片手で簡単に根を抜くことが可能です。
使い方は雑草の根元にハサミを入れて根を挟み、そのまま引っ張るだけで雑草が面白いくらいスポスポ抜けます。
今まで苦戦していた雑草取りが驚くほど簡単にできてしまうので、雑草取りが楽しくなるかもしれません。
手で抜く
誰もが一度は雑草取りでやったことがあるでしょう。
費用0円でできますが、除草剤と比較すると時間や労力がかかります。
除草剤も草取りバサミも数千円程度の費用で済むため、手で抜くのはコスパが悪くおすすめしません。
除草剤を使用することに抵抗がなければ除草剤を使い、抵抗がある方は草とりバサミを使うとよいでしょう。
芝生の雑草の種類を写真つきで紹介
雑草の種類を把握したうえで除草しないと、雑草を枯らすことができなかったり、抜いた雑草が何度も再生したりすることになりかねません。
つまり、一年生雑草と多年生雑草では効果のある除草剤が違うこともあるため、雑草の種類によって適切な除草方法が異なるのです。
そのため、自宅の芝生に生えている雑草の種類を把握したうえで、除草作業に入りましょう。
種子から増える一年生雑草 | |
---|---|
オヒシバ(夏) | メヒシバ(夏) |
エノコログサ(夏) | コニシキソウ(夏) |
ナズナ(冬) | スズメノカタビラ(冬) |
地下茎から増える多年生雑草 | |
---|---|
スギナ(夏) | ヨモギ(夏) |
カタバミ(夏) | ドクダミ(夏) |
セイタカアワダチソウ(夏) | セイヨウタンポポ(冬) |
種子から増える一年生雑草
一年生雑草の特徴は、一株で数十万の種子を生産するものや種子の寿命が数十年あるものなど、繁殖力が強いことです。
また、雑草が生えていない場所でも、土中に数万の種子が存在するともいわれています。
種子は風や雨によって運ばれ、環境さえ整ってしまえばすぐに発芽し成長していきます。
種子の飛来を完全に防ぐことは容易ではなく、防草シートなどで密封されていない限り不可能です。
ちなみに、多年生雑草と比較すると楽に草が抜けるため、一年生雑草であれば除草剤を使わずに除草してもよいでしょう。
オヒシバ
イネ科の雑草で、麦のような穂が出るのが特徴。
根が頑強で引き抜きにくく、生命力が強い。
メヒシバ
イネ科の雑草で、鮮やかな緑色の葉をつける。
横に這うように広がり、オヒシバほど根は強くない。
エノコログサ
猫じゃらしとして馴染み深いイネ科の雑草。
夏に茎が伸びていき穂をつける。
コニシキソウ
原産は北アメリカで、葉に紫色の斑紋があるのが特徴。
葉や茎を切ると白い乳液が出るが、毒性がありただれや皮膚炎を発症するため要注意。
ナズナ
アブラナ科の雑草で、春の七草のひとつ。
多数の白い花をつける。
スズメノカタビラ
根は浅くても繁殖が強いイネ科雑草。
頻繁に見かける雑草のひとつで、芝生・道ばた・畑地などで見られる。
地下茎から増える多年生雑草
多年生雑草の特徴は、地上部が枯れたり刈られても、地下茎が生き残っているといずれ再生し発芽することです。
つまり、地上部のみ除草したところで地下茎が残っていれば再生するため、抜いても抜いても雑草がすぐ生えます。
そのため、地下茎タイプの雑草が大量発生してしまうと、手や道具を使ってすべての雑草を根元から取り除くのは非常に骨が折れる作業です。
大量発生した場合は、除草剤を使って除草することをおすすめします。
スギナ
ツクシという胞子茎から胞子を出すトクサ科の雑草。
再生力が高く手で抜き取るのも困難なため、芝生にとってやっかいな植物。
ヨモギ
芝生だけでなく、道ばたや樹園地などいたるところで生えるキク科の雑草。
草全体に香りがある。
カタバミ
ハート型の葉と黄色い花が特徴的なカタバミ科の雑草。
繁殖が早く、根が深いので除草が難しい雑草の一つでもある。
ドクダミ
おもに湿った陰地で発生し、独特の臭いがするドクダミ科の雑草。
ハート型の葉に、白い花が特徴。
セイタカアワダチソウ
背が高くなるのが特徴的で、草丈が100cmを超えることも多いキク科の雑草。
地下茎を伸ばして繁殖し、大きな群落をつくる。
セイヨウタンポポ
ヨーロッパ原産の帰化植物。
繁殖力が非常に強く、都市部を中心に日本各地に広がっている。
どちらの雑草にも効くおすすめの芝生用除草剤
シバゲンDF 20g 芝生用除草剤:3,093円+送料300円
一年生雑草から多年生雑草まで幅広く効果がある芝生用除草剤です。
生え始めの雑草にも効果がありますが、効果持続性が高いため、雑草が再び生えるのを防ぐ予防効果もある優れものです。
ただ、寒地型の芝生には薬害が発生するため使用できないので、日本芝や暖地型西洋芝で使用しましょう。
寒地型の芝生におすすめの除草剤
レインボー薬品 芝生用除草剤 シバキープPro顆粒水和剤:1,430円
寒地型芝生であるベントグラス・ケンタッキーブルーグラスに効果があり、一年生雑草・多年生雑草どちらにも使える芝生用除草剤です。
薬害が少なく、2週間前後で雑草を枯らし約3ヶ月発芽を抑制します。
芝生の雑草を増やさない4つの対策
芝生の雑草を増やさない方法というと「面倒くさくて大変そう」と思うかもしれません。
たしかに、防草シートや砂利を敷いて雑草対策をするのは、手間がかかるうえにかかる費用も安くありません。
しかし、芝生の雑草は少しの工夫と手間でも生えにくくすることが可能です。
ここでは、芝生の雑草を増やさない対策を3つ紹介します。
手軽にできるので、ぜひ試してみてください。
- 芝刈りをする際に草丈を高くカットする
- 芝生を密に保つ
- 芝生のお手入れを定期的におこなう
- 冬に肥料を与えない
芝刈りする際に草丈を高くカットする
芝の草丈を25mm以上で刈ると、スズメノカタビラなどの背が低い雑草の発生を多少おさえることができます。
というのも、芝生の草丈を高くしておくと地面に日光が当たりにくくなるため、雑草が成長しにくくなるからです。
同様の理由で、芝生を密にして隙間をなくすように芝刈りをすると、雑草が成長しにくくなります。
手軽にできるので、ぜひ試してみてください。
芝生を密に保つ
芝生を密に保つことで、雑草が芝生に入る隙間をなくし、雑草を生えにくくすることが可能です。
芝刈りによって上に成長することを止められた芝生は、芽数が増えて芝生の密度を高くします。
これは、芝刈りによって葉が短くなったため、芽数を増やして光合成を活発にしようとする作用が働いています。
つまり、この作用を利用することで芝生の密度を高くすることが、有効な雑草対策だということです。
難しい技術は必要なく、芝刈りをするだけで雑草対策になるため、こまめに芝刈りすることをおすすめします。
芝生のお手入れを定期的におこなう
雑草が生えてきたら、雑草の芽が小さいうちに取り除いておくと、芝生のお手入れがグッと楽になります。
芽が大きくなってから除草作業をすると、取り除く範囲が広がったり根が深く根づいたりするため、除草作業が大変になるからです。
また、雑草が広範囲に生えていなければ、除草剤を使うまでもなく手や道具を使っても楽に除草できるはずなので、除草剤を使うのに抵抗がある方におすすめです。
しかし「こまめに雑草を抜いている時間なんてない」という方もいると思います。
理想は定期的に芝生のお手入れができるといいですが、できない方は前述した草丈を高くカットしたり、次で紹介する冬に肥料を与えない方法を実践するとよいでしょう。
冬に肥料を与えない
冬の時期に肥料は与えないようにし、芝が成長期に入る3月から10月ごろまでに肥料を与えましょう。(夏場は芝の葉が肥料やけを起こすおそれがあるので避けます)
休眠期を過ごすのに必要な養分は蓄積しているため、肥料を冬の時期に与える必要はありません。
芝生が休眠期に入る冬に肥料を与えると、雑草が肥料の養分を吸収し成長してしまいます。
余分な肥料を与えて、雑草を繁殖させないように注意しましょう。
肥料を与える時期や頻度については芝生用肥料の解説記事をご覧ください。
まとめ
今回は、雑草を手軽に除草する方法について解説しました。
本記事の要点をまとめると下記のとおりです。
- 除草剤を使う際は防護服を着用し子どもやペットのそばで使用しない
- 雑草の種類に応じて使用する除草剤を使い分ける
- 除草剤は使用方法を守れば安全
雑草を除草する手段は除草剤が一番楽ですが、除草剤の使用に不安のある方は草とりバサミがおすすめです。
また雑草対策は、草丈を高くカットしたり冬に肥料を与えたりしないなど、大した手間をかけなくても可能です。
今回紹介した内容を実践して、雑草の目立たないきれいな芝生を目指しましょう。
芝生の除草が面倒くさい方はお庭110番にお任せください!
ここまで、雑草を安全かつ手軽に除草する方法について紹介してきましたが、除草がしんどい作業であることに変わりはありません。
それに、真夏の時期に除草作業をするようであれば熱中症のおそれもあるため、危険がともなう作業でもあります。
除草するのが面倒くさくて苦痛な方は、プロに任せることをおすすめします。
また「業者もいろいろあってどこに頼めばいいかわからない」とお悩みの方はぜひ当サイト「お庭110番」にご相談ください。
ご要望に応じて雑草の除草や雑草対策の実施など、芝生をはじめお庭お手入れに対応できる最適な業者をご紹介いたします。
ご相談、お見積りは無料で承ります(※)ので、お気軽にお問い合わせください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様の了承をいただいた上で、調査費用等をいただく場合がございます。
ご自身で作業されるより費用はかかりますが、芝生の悩みをプロがバッチリ解決いたします!