
柿を育てていると、徒長枝という上へと伸びる長い枝がいくつも生えてくることがあります。柿の剪定はこの徒長枝をばっさりと切り落としてしまうことがポイントです。
徒長枝は伸びる力が強く、たくさんの栄養を使ってしまいます。そうするとせっかくの実に栄養が行き渡らず、味や大きさに影響を与えてしまうのです。
この記事では、柿の剪定方法とあわせて、おいしい実を収穫するコツについてもご紹介していきます。ぜひ参考にして甘い柿の実を楽しんでください。
柿の木の剪定方法
庭木の柿は大きくなり過ぎないよう、毎年剪定することをおすすめします。柿の木は放置しておくと、どんどん上へと伸びていきます。そのため、大きくなり過ぎてしまうと、実を収穫することも大変ですし、剪定自体難しくなってしまうのです。そうならないよう、自分が育てられる範囲の大きさにコンパクトにまとめるとよいでしょう。
時期

柿の剪定時期は12~3月です。この時期の柿は休眠期に入り成長が遅くなるため、剪定に適しているのです。また、風通しが悪い、木の内側にまで日が当たっていないなどの問題があれば、6月下旬~7月上旬にかけて軽く剪定してもよいでしょう。
基本の剪定
まず、木の主枝となるものを3本選びます。その3本の中で一番上にある主枝より、上にあたる幹を切り落とします。
また、3本の主枝をメインに、ほかの枝を間引いていきます。とくに真上に伸びている枝・下向きや内向きに生えている枝・重なり合っている枝を剪定していくとよいでしょう。さらに、主枝から余分な枝が伸びていればそれも剪定してしまいます。
剪定が終わったら、最後に切り口に癒合剤を塗っておきましょう。病害虫を防ぐことができます。
剪定のポイント
柿の剪定で徒長枝を切るときは、根元から切り落とすようにしましょう。枝の途中で切ってしまうと、またそこから勢いよく新しい枝が伸びてしまいます。
主枝より上の幹を切ってしまうのは、木が高くなり過ぎないよう、低く切り戻すためです。柿の木は上向きに伸びるようではなく、横向きに広がるように枝を整えるとよいでしょう。また、下向きや内向きの枝は、風通しや日当たりを悪くしてしまうので、切り落とすようにしましょう。
以上が柿の剪定方法です。これだけ聞いただけでは簡単そうに感じるかもしれません。しかしいざ柿の木を目の前にして剪定をしようと思うと、どの枝を主枝にしてどの枝を剪定しようか、迷ってしまうということも多いです。
もし自分で剪定するのが難しく感じられるようであれば、無理せず業者に依頼することをおすすめします。業者なら適切に剪定をしてくれるので安心です。弊社では業者の紹介をおこなっております。ぜひ一度ご連絡ください。
徒長枝を剪定しなければならない理由
はじめに柿の剪定は徒長枝を切り落とすことがポイントと説明しました。しかし、そもそも徒長枝とはどのような枝かご存知ない方も多いのではないでしょうか。
徒長枝はとても成長が早く、上に向かって伸びる傾向のある枝です。そのため、樹形のバランスが悪くなる原因になりやすいです。また、通気性が悪くなったり、日当たりが悪くなったりすることもあります。
なぜ日当たりが悪くなるかというと、徒長枝があるために日陰ができてしまい、下の枝や幹に日が当たらなくなってしまうからです。日当たりが悪い枝は枯れてしまいますし、幹も弱ってしまうのです。
また、先に述べたとおり、徒長枝は勢いよく伸びるために栄養をたくさん使ってしまいます。実の味や大きさに影響を与えるだけでなく、そもそも実がならなくなってしまうこともあるのです。
このように、徒長枝は残していてもデメリットが多いことがわかります。ただ、1つだけあえて徒長枝を剪定しないで利用する方法があるので、そちらもご紹介しましょう。
徒長枝を剪定しないケース

果樹には結果枝と結果母枝というものがあります。結果枝はその年に実がなる枝を指します。そして、その結果枝が生えているもととなった枝を結果母枝です。
この結果母枝には実がなりません。そのため、あえて実を収穫するために結果枝となる徒長枝をそのまま残しておくということもあるのです。
このようにどの枝を剪定するかは、慣れていないとなかなか判断が難しいところがあります。もし、自分で剪定して実の収穫に与える影響が心配だという方は、業者に依頼するとよいでしょう。業者なら実の収穫のことまで考慮して剪定をおこなってくれます。弊社ではそうした業者をご紹介していますので、業者をお探しの際はご連絡ください。
おいしい実を収穫するための摘蕾・摘果の仕方
ここまで柿の剪定と徒長枝についてお話してきましたが、おいしい実を収穫するためには、蕾や実をあらかじめいくつか摘んでしまうことも大切なのです。この作業を摘蕾と摘果といいます。
なぜこの作業が必要かというと、柿の実が多過ぎると、その分栄養が分散してしまうので、味が悪くなってしまいます。そこで蕾や実をいくつか摘んでしまい、収穫したい実にだけ栄養を集中させることで、大きくておいしい実になるのです。それでは、摘蕾と摘果の詳しい方法をご紹介しましょう。
摘蕾

蕾がふくらんでくる時期にあたる4~5月頃に摘蕾をおこないます。摘蕾は1つの枝に蕾が3~5個残すように摘んでいきます。このとき、先端から2~3番目にあって、ガクが4枚ある大きい蕾を残すようにしましょう。指で軽く押すように取り除いてもよいですし、もしくは清潔なハサミを使って切り取りましょう。
摘果
摘果は生理落下後におこないます。生理落下とは柿の木が自身で余分な実を落とす現象です。実が多過ぎると、柿の木自体にも負担がかかってくるため、それを防ぐための現象だろうといわれています。
この現象が起きるのは6~8月頃です。そのあと、おいしい実にするために、さらに人間の手で摘果していきます。
方法は、1つの枝に実が1~2個になるよう摘んでいきます。小さい実や病害虫にあった実、上向きの実があれば優先的に取り除いていきましょう。ただ、生理落下により既に枝に1~2個になっているのであれば、摘果をおこなう必要はありません。
柿の木を育てていくには剪定以外にもこのようなお手入れが必要になってきます。弊社にご相談いただければ、お客様のお悩みにあわせて業者をご紹介させていただくことができますので、ぜひご利用ください。
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